💡 この記事でわかること
- 消防士が勤務中に食事を買いに出られない理由
- 昼食・夕食の形が消防本部によってまったく違うこと
- 弁当の注文とお釣りの返却が新人の雑務であること
- カップ麺を持ってきた日に出動がかかったときの、署の気遣い
- 年末年始だけみんなでカレーを作っていた話
今回は「消防署の食事事情」というテーマで、元消防士として本音で書いていきたいと思います。
僕は5年半、消防士として勤めたあと、今はトラックドライバーをしています。
意外と誰も書いていないのに、志望者の方からするとかなり気になる部分だと思うので、書いておきます。
消防士は勤務中に署を出られない|食事は署内でとる
まずここからです。
消防職員は、勤務中は消防署にいます。
出動がかかったら、すぐに装備を整えて、消防車なり救急車なりに乗り込まないといけません。だから署を離れられないんです。
つまり、昼も夜も、食事は署の中でとります。 食べに出るという選択肢がありません。
だから、弁当なり食材なりを、事前に買っておく必要があります。
弁当の注文とお釣りの返却は新人の雑務
外に出られないので、弁当を頼むことになります。
そしてこの注文が、新人の雑務の一つです。
今日は何人いるのか。何個いるのか。それを数えて注文して、集金して、お釣りを返す。
以前「新人の雑務」について書きましたが、あれの中にこれも入っています。地味ですが、毎回やることなので、間違えると普通に迷惑がかかります。
勤務中にコンビニへ行けない理由|市民感情とクレーム
ここは、たぶんいちばん驚かれるところです。
勤務中にコンビニへ行って弁当を買う、ということができませんでした。
少なくとも、僕がいた本部ではダメでした。
理由は、市民感情です。
「なんで勤務中にコンビニで買い物をしているんだ」
こういうクレームが、実際に入るんです。制服を着て仕事をしている以上、外で買い物をしている姿、外で食事をしている姿は、そう見られてしまう。
出動しない部署、たとえば総務課や予防課の人であっても、同じです。近くにコンビニがあっても、寄れない。
もう一つ、内側の理由もあると思っています。
出動を控えている隊員がいるからです。
いつ指令が鳴るか分からない人が署にいるのに、自分だけ外で食べてくる。そこへの気遣いも、たぶんあると思います。
消防署の昼食と夕食|弁当持参か、みんなで作るか
消防署の昼食|弁当持参の本部と、みんなで作る本部
昼ごはんの形は、本部によって本当に分かれます。
グループ全員で調理して、同じものを食べる本部。
各自が弁当を持参して、自分のものを食べる本部。
僕がいたのは後者で、昼も夜も弁当持参でした。
正直に言えば、楽でした。自分のことだけ考えていればいいので。
聞いた話では、愛知県のある大きな消防本部では、昼も夜もきっちりみんなで作って、全員が同じものを食べているそうです。同じ県内でも、ここまで違います。
カップ麺と出動指令|麺が伸びる問題と、署に残る隊員の気遣い
手軽に済ませようとして、カップ麺や麺類を持ってくる人は多かったです。
そして、そういう日に限って出動がかかります。
麺は待ってくれません。
帰署して続きを食べると、もう伸び切っている。まったく美味しくない。
あれはけっこう凹みます。
ただ、麺類を食べていた人に対しては、署に残った隊員が麺とスープを分けて取っておいてくれるという、優しい伝統がありました。伸びないように、という気遣いです。
僕はそれをしてもらうのが申し訳なくて、なるべく麺類は持っていかないようにしていました。
消防署の夕食|みんなで作る本部と、ボディメイク勢の増加
夜は、グループでご飯を作って、全員で同じものを食べる。そういう本部が多いと思います。
ただ、最近は夜も弁当持参という人が増えてきた印象があります。
理由の一つは、ボディメイクだと思っています。
消防職員には、大会に出るくらい体を作っている人が本当に多いです。そうなると、食事を自分で管理したくなる。みんなと同じものを食べる、というわけにいかなくなるんです。
僕自身もその一人でした。
みんなで作る食事のメリット|炊き出し訓練と時間管理
どちらがいいか、という話も書いておきます。
弁当持参は、圧倒的に楽です。
一方で、みんなで作るほうにも意味があります。
災害時の炊き出しの訓練を兼ねているという本部もあります。実際、大人数分を限られた時間で作るのは、それ自体が訓練です。
そして、時間管理の感覚が身につきます。出動が入るかもしれない中で、何時までに何を終わらせるかを考えて動くことになるので。
料理ができるようになるというメリットもあります。これは辞めたあとにも残ります。
その代わり、気遣いは発生します。人数分を考える、好みを考える、片付けの段取りを考える。多少は面倒です。
年末年始だけ、みんなでカレーを作っていた話
僕の本部は昼も夜も弁当持参でしたが、年末年始だけは別でした。
みんなでカレーを作って、同じものを食べる。
これが、本当に楽しかったです。
限定だからこそ価値があったんだと思います。そして、その時に初めてみんなのこだわりが見えるんです。
肉にこだわる人がいる。野菜の切り方にこだわる人がいる。
玉ねぎを焦がすようにしっかり炒めるとコクが出る、と言う先輩がいる。りんごを入れる先輩がいる。
「この人、ここにこだわるんだ」と毎年発見がありました。
カツを揚げてカツカレーにした年もあったし、「カレーは面倒だから鍋をつつこう」となった年もありました。
年末年始は、訓練もそこまでガチガチにはやりません。みんなが休んでいるときに働いているんだから、出動以外はゆっくりしよう。そういう空気がありました。田舎の消防だったから、というのもあると思います。
当務の朝ごはんを作る消防本部もある
もう一つ聞いた話です。
当務の朝ごはんを、署で作る本部もあるそうです。
簡単なものだとは思いますが、それを上司も含めたみんなで食べる。
こういうところにも、本部の色が出ます。
交代制勤務の食事で、気をつけたいこと
ここは、検索で来てくださった方向けに書き足しておきます。僕の体験というより、24時間勤務をする人に共通する話です。
当務は、朝から翌朝までの長い1日です。そのあいだに出動が入れば、食事の時間は簡単にずれます。だから、次の3つは意識しておいた方がいいと思っています。
一、すぐに食べ終えられるものを一つ持っておく。 出動が続いて、まともに食事をとる時間がない日は必ずあります。おにぎりやパンのように、立ったままでも5分で食べられるものが署にあるかどうかで、その日の後半がまったく変わります。
二、夜中に食べすぎない。 深夜に重いものを食べると、そのあと仮眠に入っても眠りが浅くなります。出動から戻ってきた深夜に、空腹のままカップ麺を食べたくなる気持ちはよく分かるのですが、翌朝の体が重くなります。
三、水分を切らさない。 火災現場でも夏場の訓練でも、汗の量が普段の比ではありません。食事より先に、水分をしっかりとることです。
どれも当たり前のことですが、当たり前が崩れるのが当務です。だからこそ、先に決めておくといいと思います。
まとめ|食事の形は、消防本部を知る手がかりになる
まとめます。
昼も夜も弁当持参なのか。みんなで作って食べるのか。朝も作るのか。
同じ消防なのに、ここまで違います。
だから、試験対策をしている方は、こういう細かい情報こそ集めておくといいと思います。受ける前に分かっていると、入ってからのギャップが減ります。
1日の3分の1以上を署で過ごす仕事です。食事の形は、思っているよりずっと生活に効いてきます。
こういう「色」は、消防本部ごとに本当に違います
最後に、これだけ書いておきます。
ここまで書いたのは、僕がいた一つの本部での話です。
食事の形だけではありません。訓練の濃さも、人間関係も、上の人の見ている範囲も、本部が変われば本当に変わります。
ただ、それは実名を出さないと意味のない話です。無料の記事で書けることではないので、有料の記事にまとめました。
元消防士として、実名で書いています。
▼受けるなら、ここだと思う5本部
愛知県で本当に受けるべき消防本部、元消防士が実名で5つ選びました
▼逆に、僕ならすすめない5本部
愛知県で受けない方がいい消防本部、元消防士が実名で5つ書きました
よくある質問
Q. 消防署の食事代は、自己負担ですか?
A. 僕がいた本部では自己負担でした。弁当を持参するか、注文するかのどちらかです。みんなで作る本部の場合は食材費を出し合う形になると聞いています。ここも本部によって運用が違う部分です。
Q. 食事の途中で出動がかかったら、どうなりますか?
A. 食事は中断して、そのまま出動します。当たり前のことですが、これは避けられません。だからこそ、署に残った隊員が麺とスープを分けておいてくれる、といった気遣いが生まれます。
Q. 料理ができないと、消防では困りますか?
A. 弁当持参の本部なら、まったく困りません。みんなで作る本部の場合は多少やることになりますが、最初からできる必要はありません。むしろ、やっているうちに料理ができるようになる、というメリットの方が大きいと思います。
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最後まで読んでいただきありがとうございました。
元消防士のトラックドライバー🧑🚒🚚


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