消防士時代に「捨てた」3つのもの。人間関係に悩んだ元消防士が、それでも前に進めた話

🔥 こんな人に読んでほしい

  • 人間関係に悩んで、心が重くなっている人
  • 何かを手放したいのに、手放せずにいる人
  • 筆者が消防士時代に何を捨てて楽になったのか知りたい人

消防士として働いていた2〜3年目のころ、人間関係にかなり悩んでいました。

特定されるといけないのでぼかしますが、一つだけ話します。グループで取り組むはずの訓練があったとき、自分たち若手だけ別のメニューをやらされたことがありました。先輩たちは都市型の資機材を使った訓練をしているのに、こちらは三つ打ちロープだけ。三つ打ちロープの訓練が不要だとは思っていません。ただ、グループ全体で行うはずの訓練なのに、なぜわざわざ分けるのか。理由もわからないままでした。

仕事中に同僚と少し雑談をしていると、上司から突然「仕事の話をしろ」と言われたこともありました。それ以来、何を話しても怒られるんじゃないかという感覚が先に来るようになって、どんどん気持ちが塞ぎ込んでいきました。直近の上司との関係が悪化していくにつれ、周囲の空気も変わっていった。消防という組織には、誰か一人をターゲットにして周りが同調していく空気が生まれやすい側面があると思っています。

そのなかで自分なりに試行錯誤してきたことを、今回は共有します。

1. 万人に好かれようとする気持ちを手放した(読書)

まず取り組んだのが読書です。自分と同じような悩みを抱えた人の本、人間関係の本、言い方を変える技術の本。いろいろ読みました。

なかでも「嫌われる勇気」には救われました。万人に好かれることはできない。自分を好きでいてくれる人だけでいい。ざっくり言えばそういう内容なんですが、当時の自分には刺さりました。

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読んで気づいたのです。ただ、その上司が自分のことを嫌いなだけだと。周りがそれに引っ張られているだけで、自分が本質的に間違っているわけではないと。その構造に気づいた瞬間、少し楽になりました。

それと同時に、頭の回転が遅い自分を補うためにメモ書きも始めました。考えていることを紙に書き出して整理し、深掘りしていく作業です。人と話すと相手に合わせてしまって自分の考えがぼやけてしまう。だから一人でメモに向かう時間が、自分にとってはすごく大切でした。

2. 「ここにいるべき」という思い込みを手放した(転職活動)

次に始めたのが転職活動です。「ここにいることが、自分にとって本当に幸せなのか」という問いに正直に向き合うためです。

さまざまな会社を見ることで気づいたことがあります。自分がいる環境が、かなり特殊だということです。転職エージェントに相談するたびに「それは異常な環境ですね」と言われる。外を見て初めて、自分の消防署の環境が普通ではないと客観的に認識できるようになりました。

せっかく消防に入ったのに転職活動なんて、と思う方もいると思います。でも転職活動は逃げではありません。今の環境が普通なのかどうか確かめるための手段です。外の世界を知ることで、自分が置かれている状況が見えてきます。転職するかどうかに関係なく、やってみる価値はあります。

3. 不要な物を手放した(断捨離)

もう一つが物を減らすことです。服をはじめ、使っていないものをとにかく捨てました。

時計はG-SHOCKひとつだけに絞りました。以前は何個も持っていて、休日に「今日はどれにしようか」と考えていました。服も各ジャンルで2〜3着まで。同じような服を着ることで洗濯の回数も減るし、何より「今日何着ようか」という小さな判断をしなくていい。

これは脳のリソースの話です。些細な判断を積み重ねると、知らず知らずのうちに頭が消耗します。物を減らすことで、本当に必要なことに頭を使えるようになりました。メンタルが消耗しているときほど、こういう環境の整理が効いてきます。

4. お金の勉強をした

消防士は、特に若いうちは給料が少ないです。政令指定都市などの大きい都市では1〜2年目でも年収500万近くいくところもありますが、地方の消防本部ではそうはいきません。

当時の自分は、借金の返済に追われていた時期がありました。今月はいくら返さないといけない、カードの支払いはいくらだ、保険をこれだけ払っているのか。そういうことが頭の中をぐるぐるしていると、どうしても心の余裕がなくなります。

お金の勉強を始めて気づいたのは、お金の余裕が気持ちの余裕に直結するということです。自分に何が必要で何が不要かを整理することで、少しずつ余裕が生まれてきました。

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5. 体を動かす趣味を続けた(筋トレ)

当時から筋トレが好きで、ずっと続けてきました。今はゴルフもやっていますが、体を動かすという意味では筋トレに近いものがあります。

消防時代、上司にムカつくことを言われた日は、その感情を重りにぶつけていました。ストレス解消というより、その感情を動力にしてトレーニングしていた感じです。体を動かすとアドレナリンやセロトニンが分泌されます。幸せホルモンが出ることで、つらいことがあっても乗り越えやすくなる。メンタルヘルスの観点から、体を動かす習慣はすごく大事だと思っています。

何でもいいと思います。ランニングでもバドミントンでも散歩でも。体を動かす趣味がひとつあるだけで、気持ちの持ちようが変わります。

6. 独り言を言うようにした

これは意外と効果がありました。頭の中にあることを声に出して言語化すると、思考がクリアになります。

人と話すと、どうしても相手に合わせた話し方になります。自分はINFJという性格で、共感力が強い分、相手に合わせて話を進めてしまう癖があります。その結果、自分の本当の考えがぼやけてしまうことがよくありました。

独り言はそれがない。誰にも気を遣わず、自分の考えをそのまま言葉にできます。言語化する力がつくと、自分が何を感じていて何を考えているのかが整理されていきます。コミュ障だと感じている方にも、独り言はおすすめです。

おわりに

消防士時代に手放したもの、実践したことをまとめました。読書で「万人に好かれようとする気持ち」を手放した。転職活動で「ここにいるべきという思い込み」を手放した。断捨離で「不要な物」を手放した。そしてお金の勉強、筋トレ、独り言を通じて少しずつ自分を立て直していきました。

コミュ障で頭の回転も遅く、不器用な自分でもできたことです。同じように悩んでいる方の参考に少しでもなれば嬉しいです。

よくある質問(FAQ)

Q. 消防士なのに転職活動なんて、逃げではないですか?

A. 逃げではありません。今いる環境が普通なのかどうかを確かめるための手段です。外の世界を知ることで、自分の置かれた状況が客観的に見えてきます。実際に転職するかどうかに関係なく、やってみる価値があります。

Q. まず何から始めればいいですか?

A. 読書(『嫌われる勇気』など)と、独り言での言語化がおすすめです。お金や物がかさんで余裕がないなら、断捨離やお金の勉強から始めるのも効果的です。

Q. コミュ障でも効果はありますか?

A. あります。特に独り言での言語化は、誰にも気を遣わず自分の考えを整理できるので、コミュ障だと感じている方にこそおすすめです。

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