けん引免許は難しい?費用・深視力検査・教習期間を現役トラックドライバーが解説

トラックドライバー

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💡 この記事でわかること

  • けん引免許を取る前に立ちはだかる深視力検査の中身と合格基準
  • 教習所でかかる費用の目安(約20万円前後)と、3ヶ月という期限
  • 大型に毎日乗っているドライバーでもけん引のバックができない理由
  • トレーラー求人に「試用期間3ヶ月」が多い、その本当の理由

「けん引免許って、実際どれくらい難しいんだろう」

トレーラーに乗りたいと考えている方なら、一度は調べたことがあると思います。

僕は5年半、消防士として勤めたあと、今はトラックドライバーをしています。夢だった10トン車で毎日仕事をさせてもらっています。

そのうえで今、けん引免許を取りに行っています。トレーラーの運転手としてやっていきたいからです。

教習は3回目が終わったところです。そこで分かったことを、できるだけ具体的に書いていきます。

結論から書きます。大型に乗っているから大丈夫だろう、と思っていました。まったく違いました。

けん引免許の前に「深視力検査」という関門がある

けん引免許を取るには、まず深視力検査を突破しないといけません。

これがなかなか難しいんです。正直、かなり見えづらい。僕も何度か練習させてもらって、なんとかクリアしました。

ここを通らないと、そもそも教習に進めません。

深視力検査とは?三桿法の仕組みと合格基準

使われるのは三桿法(さんかんほう)という検査です。

箱の中に、白い棒が3本、横一列に立っています。両端の2本は固定されていて、真ん中の1本だけが前後に動きます。

受ける人は、そこから2.5メートル離れた位置に立ちます。そして、動いている真ん中の棒が、両端の棒と横一列に並んだと思った瞬間にボタンを押す。そのときのずれが何センチかを測られます。

合格基準は、3回測って誤差の平均が「2cm以内」

これがきついんです。2センチです。

対象になるのは、大型第一種、中型第一種、準中型第一種、けん引第一種、それに普通第二種や中型・大型第二種など。取得のときだけでなく、更新のときにも必要になります。

深視力検査で落ちる原因と、合格のコツ

調べてみると、落ちる原因としてよく挙がるのはこのあたりでした。

  • 左右の視力差が大きい
  • 乱視を矯正していない
  • 検査のやり方そのものに慣れていない
  • 両目のバランス(両眼視機能)が落ちている

僕が実感したのは、3つ目です。慣れていないだけで、かなり落とします。

コツとして言われているのは、真ん中の棒だけを睨まないこと。両端の固定された棒を基準にすることです。そのうえで、

  • 3本の長さが同じに見えるタイミング
  • 3本の太さが同じに見えるタイミング
  • 3本のピントが合うタイミング

この3つのどれかを自分の基準にすると、判断しやすくなります。

家でできる練習としては、人差し指を顔の前で前後に動かして、両目で追いかけるというものがあります。指を上下左右にも動かして目で追う方法もあります。

僕も何度か練習させてもらってから本番に臨みました。ぶっつけで行くのは、正直おすすめしません。

けん引免許の費用は約20万円前後

金額の話も書いておきます。

教習所によって、また地域によって変わりますが、だいたい20万円前後だと思っておくといいと思います。

安くはありません。だからこそ、受けようと思った段階で金額を把握しておいたほうがいいです。あとから知ると、それ自体がハードルになってしまいます。

前進はできる。問題はバック

教習の1回目です。

前進については、まったく問題ありませんでした。内輪差も、車幅感覚も、大型を毎日運転しているので普通にできました。ここは正直、ほっとしました。

問題はこの後です。

まっすぐバックするだけで、できなかった

1回目からいきなりバックの練習でした。最初にやったのは、まっすぐバックするだけです。それだけです。

これが、できませんでした。

ハンドルはまっすぐにしています。切っていません。それなのに、後ろの台車がどんどん流れていってしまう。

まっすぐ下がっているつもりなのに、勝手に折れていく。この感覚は、乗ってみないと分からないと思います。

教官に言われて、やっと分かったこと

なぜそうなるのか。教官に教えてもらいました。

荷台と車は、別々のものとして考えないといけない。

ほんの少しでもハンドルが切れていると、切った方向とは逆に台車が折れていく。だから、まっすぐ下がっているつもりでも、どんどんずれていくわけです。

そして、流れてしまったときの修正が本当に難しい。車体をまっすぐに戻さないといけないのですが、その感覚が、やればやるほど分からなくなっていくんです。頭で理解しようとすると、余計に追いつかない。最後のほうはもう感覚だけでやっていました。

教官に言われた一言

「流れた方向に対して、ハンドルを回していけば、まっすぐバックできますよ」

これは本当に、教わらないと絶対に分かりません。

けん引教習の7割はバック。今の課題は方向転換

3回受けてみて分かったのは、教習のほぼ7割がバックだということです。

今の課題は方向転換です。バックで方向転換をして、そこから出ていく。

これも難しい。何が難しいかというと、折れ方です。

どのタイミングで折れるのか。どう切ったら、どう折れるのか。そして折れたあとに、ハンドルを戻して「伸ばす」作業。教官はこの言い方をします。

まったく地に足がついていない状態で、今日も1〜2時間ひたすらバックをやってきました。

天狗になっていたな、と思い知らされた

正直に書きます。僕はドライバーになってから、多少は天狗になっていたと思います。

この一般道の中では自分が一番運転が上手いんだ、というような。プロドライバーとしてのプライドもありました。

でも、けん引免許を取りに行ったことで、自分は全然運転が下手なんだなと思い知らされました。

免許を取り立てのころ、マニュアル車の教習でエンストしまくった感覚。あれをもう一度思い出させてもらいました。初心に戻れたと思っています。

教習の予約が取れない。3ヶ月の期限に注意

これは実際に通ってみて一番困っていることです。

教習の予約が、まったく取れません。教習所も人員不足なのかもしれません。ただ、現実として取れない。

そして、教習には3ヶ月という期限があります。ぼーっとしていたら、3ヶ月なんてあっという間に過ぎてしまいます。

休みの日でも取れないことは普通にあるので、働きながら免許を取る人は本当に大変だと思います。

対策としては、キャンセルを狙うことだと思います。みんな早く取りたいので、多少のキャンセルは出ます。そこを押さえていけば、3ヶ月あればなんとかなるはずです。ただ、油断はできません。

トレーラー求人の「試用期間3ヶ月」に納得した

これは今回いちばん腑に落ちたことです。

トレーラーの求人を見ていると、試用期間3ヶ月というのがかなり多いんです。

以前はピンときていませんでした。でも今回、教習を3回受けてみて、完全に納得しました。

けん引は、1ヶ月やそこらで身につくものではありません。

大型でも、狭いところや折り返しでは気を使います。ただ単車なので、イメージとしては乗用車とそこまで変わりません。トレーラーはまったく別物です。

ちなみに今の会社では、1ヶ月で独り立ちできました。業務内容がそこまで難しくなく、取引先も難しい場所ではなかったからだと思います。その差を考えると、トレーラーの3ヶ月は当然だな、と今は思います。

よくある質問

Q1. 大型免許を持っていれば、けん引は簡単に取れますか?

前進については、大型の経験がそのまま活きます。内輪差も車幅感覚も問題ありません。ただしバックはまったくの別物です。大型に毎日乗っている僕でも、まっすぐ下がることすらできませんでした。「大型に乗っているから大丈夫」という前提は捨てて臨んだほうがいいです。

Q2. 深視力検査に自信がありません。落ちたらどうなりますか?

深視力は慣れの要素が大きい検査です。落ちる人の多くは、目が悪いのではなく検査のやり方に慣れていないだけです。両端の固定された棒を基準にして、3本の長さ・太さ・ピントのどれかを自分の判断基準にすると格段にやりやすくなります。事前に練習させてもらえる教習所も多いので、ぶっつけ本番は避けてください。

Q3. 働きながらでも3ヶ月以内に取れますか?

取れますが、油断はできません。一番のネックは教習の予約が取れないことです。休みの日に予約を入れようとしても埋まっていることが普通にあります。対策はキャンセル待ちを積極的に狙うこと。早く取りたい人が多いぶん、キャンセルも出ます。「そのうち取ればいい」と構えていると、3ヶ月はあっという間に過ぎます。

まとめ:けん引を取ろうか迷っている人へ

3回目を終えた今の正直な感想は、「難しい」の一言です。

でも、その難しさを知れたこと自体が、よかったと思っています。天狗になっていた自分を折ってもらえたので。

けん引を取ろうか迷っている方がいたら、この4つは先に知っておいてほしいです。

  • 深視力検査という関門が最初にある(3回の平均誤差2cm以内)
  • 費用は20万円前後
  • 教習には3ヶ月の期限がある
  • 予約が取れない。キャンセル待ちを狙う前提で動く

進捗はまた書いていきます。

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