※この記事には広告(PR)が含まれます。
💡 この記事でわかること
- 消防士から転職した元機関員が、トラックで起こしたバック事故の実例(上から見た図つき)
- 運送業界が未経験だと、最初は4トンからになりやすいこと
- 消防車のバックには必ず誘導がつく=トラックに乗ると危機感が抜けやすい理由
- 一人でバックするときに一般的に言われている事故防止のポイント
- 「得意を仕事にする」ときに気をつけたいこと
今回は「得意を仕事にしても、仕事ができるとは限らない」というテーマで、元消防士として本音で書いていきたいと思います。
僕は5年半、消防士として勤めたあと、今はトラックドライバーをしています。
今こうして消防士時代のことを書けているのは、あの5年半が、それだけ強烈だったからだと思っています。今回はその消防の話を少しと、トラックドライバーになってから僕がやらかした話を書きます。
消防士の現場は一つとして同じものがない|トラックの仕事との違い
消防士時代の出動は、今でも一件一件を思い出せます。
たぶん当時の出動記録や救急報告書を見せられたら、「ああ、あの事案だ」とすぐに思い出せると思います。
それくらい、一件一件が強烈でした。非日常でした。
消防の現場は、一度たりとも同じ現場がありません。 だから毎日が新鮮で、刺激的で、脳裏に焼き付いて離れない出来事ばかりでした。
今のトラックの仕事と比べると、その違いがよく分かります。
トラックは、知っている場所に行って、知っている荷下ろし場所で荷を下ろして、帰ってくる。同じ現場がいくつもあります。
どちらも「日常」ではあるんですが、消防の日常は、同じことの繰り返しではありませんでした。
消防士の5年半は、嫌なことの方が圧倒的に多かった
いいこともありました。
努力が実って、救助技術指導会に消防署の代表として出られたこと。これは今でも誇りです。
でも正直に書くと、嫌なことの方が圧倒的に多かったです。
できないことが多すぎて、ずっと悩んでいました。その悩んでいた時間は、トラウマとして今も自分の中に残り続けています。
今でもこうして思い出して書けるということは、それだけ僕にとって強烈な5年半だったんだと、今になって感じています。
消防士を辞めて後悔はしているか
今は子どもがいて、まだ小さいですが、毎日幸せな日々を送らせてもらっています。
ただ、日が経つのが本当に早いです。消防署で勤務していた頃に比べると、時の流れがものすごく早く感じます。年齢のせいもあると思いますが。
あの5年半は、かけがえのない財産でした。本当に自分を成長させてくれたと思っています。
教えてくださった先輩方には、頭が上がりません。僕に期待してくれていた先輩も、たくさんいました。そういう方々に対して、辞めてしまったことは本当に申し訳ない気持ちがあります。
それでも、自分の人生を考えたときに、やってみたいことを優先しました。
「向いていない」という思いは、5年半やっても消し去ることができませんでした。
年数を重ねれば、できることは増えます。後輩が入ってくれば、後輩よりはできる。
でも、向いていないと分かったまま働き続けることの、心の消耗を考えたんです。
やりたいことをやってみて、ダメだったらしょうがない。そう思って転職活動をしたので、そこに関しては全く後悔していません。
消防で唯一向いていたのが機関員だった
そんな僕が、消防で唯一「向いている」と自覚できたのが機関員でした。
もともと車の運転が好きでした。20代でスポーツカーを買って、休みの日にはドライブに出かけていました。そのおかげで、運転技術も上がったんだと思います。
ほかのことでは、注意を受けたり、お叱りを受けたり、指導が入ったりすることは多々ありました。でも、運転に関しては何も言われることがありませんでした。
機関員は、運行もそうですし、機関操作もそうです。
機関操作は一人でやるので、一人で考えられるんですよね。
ホースを何本延ばしているから、圧力はこれくらいで送ろう。4線延長しているから、あまり流量を出しすぎないようにしよう。
そうやって、自分で考えて動ける。そこが僕に合っていました。
機関員の経験はトラックドライバーに活きると思った理由
転職を考えたとき、トラックドライバーの仕事は機関員と重なるものがあると思いました。
一人でじっくり考える仕事だからです。
荷下ろし場所はこうなっているから、こうやって下ろそう。
荷主のところへ行くのに、このルートを通るけど、ここは狭そうだからストリートビューで確認しておこう。よく分からないところは先輩に電話で聞いて、迂回しよう。
こういうところに、消防で機関員をやった経験が絶対に活きると思ったんです。
向いていることを、仕事にしてみたかった。これも転職した理由の一つです。
未経験は4トンから|「4トンなんて余裕」と思っていた
ただ、向いていると思っていたぶん、多少なめていたところがありました。
運送業界の経験がないと、最初から大型に乗せてくれる会社はあまりありません。ないわけではないですが、少ないと思っておいたほうがいいです。
なので僕も、最初は4トンからでした。
消防では、大型のはしご車や、10トンの水槽車に乗っていました。10トンの水槽車は、タンクローリーと同じくらいのサイズです。
4トンは、消防でいえばタンク車と同じくらいのサイズ。
「4トンだから大丈夫だろう」
そう思いながら運転していました。
トラックのバック事故|4トンの左後方を大型の右ミラーに当てた
ある日のことです。場所は会社の敷地内でした。
4トンを停めようとしたら、両隣にフルサイズの大型、10トン車が停まっていました。
その間に、右バックで入れようとしたんです。
そのとき、僕の4トンの左後方を、隣の大型の右ミラーに当ててしまいました。

自社のトラック同士だったので、大ごとの報告にはなりませんでした。
でも、事故は事故です。事故歴がついてしまったので、そのあと僕を大型に乗せるか乗せないか、という話も出ていたようです。
今は大型に乗れていますが、それは本当にありがたいことだと思っています。
消防車のバックには必ず誘導がつく|一人でバックする怖さ
ここは強く書いておきたいです。
消防車でバックするときは、必ず誘導がつきます。
隊員が後ろに立って、見てくれる。消防ではそれが当たり前です。
一方で運送業界では、一人でバックしないといけません。トラックに乗っている人間からすれば、当たり前のことです。一人で仕事をしているんですから。
でも僕は、消防の5年半、毎回毎回バックを見てもらっていました。
だから、バックで事故をするかもしれないという危機感が、そもそもあまりなかったんだと思います。
乗用車でも、消防車でも、バックでぶつけたことは一度もありませんでした。それが、トラックに乗ってからやってしまったんです。
事故のあと、人生でトップテンに入るくらい落ち込んだ
見事に、天狗の鼻をへし折られました。
プライドがズタズタにされた感じがしました。人生でトップテンに入るくらい、落ち込みました。
自分が得意だと思っていたところでミスをするのは、心にくるんですよね。ダメージが大きいです。
ただ、おかげさまで、それ以降は事故に対する意識がものすごく高くなりました。
一人でバックするときに気をつけたいこと|一般的な事故防止のポイント
ここは、ブログを読んでくれている方向けに書き足しておきます。僕の経験談ではなく、運送業界でバック事故を防ぐために一般的に言われていることです。
・少しでも不安があれば、一度降りて自分の目で後ろを確認する
・ミラーやバックカメラだけに頼らない(ミラーに映らない死角があります)
・周りに人がいるなら、遠慮せず誘導を頼む
・ゆっくり下がる。途中で止まって、角度とすき間を確かめ直す
消防では、この「誘導」が毎回あるのが当たり前でした。だからこそ、消防からトラックドライバーに転職する人ほど、「誰も見てくれていない」という前提を強く意識した方がいいと思っています。
僕がぶつけたのも、両隣に大型が停まっている狭い場所でした。狭いと感じた時点で、一度降りて確認する。 あのときそれをやっていれば、と今でも思います。
まとめ|得意を仕事にしても、仕事ができるとは限らない
何が言いたいかというと、
得意を仕事にしたからといって、仕事ができるとは限らない
ということです。
得意なことがあるのは、もちろんいいことです。得意を仕事にするのも、いいと思います。
でも、その仕事をどこかでなめている部分が少しでもあると、それは必ず出ます。
得意だからといって、事故なく、ミスなくできるとは限らないんです。
もし消防からトラックドライバーに転職する方がいたら。あるいは、得意なことを仕事にしようとしている方がいたら。一度事故をした僕を反面教師にして、気を引き締めてもらえたらと思います。
よくある質問
Q. 消防士からトラックドライバーに転職したら、最初から大型に乗れますか?
A. 大型免許を持っていても、運送業界の経験がないと最初は4トンから、という会社が多いと思います。最初から大型に乗せてくれる会社もありますが、少ないと思っておいた方がいいです。僕も最初は4トンでした。
Q. 消防の機関員の経験は、トラックドライバーで活きますか?
A. 活きると思っています。一人で考えて段取りを組むところや、狭い道のルートを事前に確認するところは、機関員の仕事と重なります。ただし消防車のバックには必ず誘導がつくので、一人でバックすることへの危機感は、意識して持ち直す必要があります。
Q. 構内で事故を起こすと、大型に乗れなくなりますか?
A. 会社の判断によります。僕の場合は自社のトラック同士だったので大きな報告にはなりませんでしたが、事故歴として残り、大型に乗せるかどうかという話も出ていたようです。今は大型に乗れています。
あわせて読みたい
▶ 消防の機関員とは?運転だけじゃない役割と、なるまでの順番
▶ けん引免許は難しい?費用・深視力検査・教習期間を現役トラックドライバーが解説
▶ 消防士を目指す若者へ。「得意なこと」を早く見つけろ【それが人生の武器になる】
この記事は、note にも掲載しています。note版はこちら
※広告(PR)
🚛 転職を考え始めたあなたへ
「今の仕事が向いてないかも」と感じたら、まず話を聞いてもらうだけでも気持ちが整理されます。どちらも無料で相談できる転職エージェントです。
![]()
最後まで読んでいただきありがとうございました。
元消防士のトラックドライバー🧑🚒🚚


コメント