「救急救命士は、短大と大学どっちで取るべき?」元消防士が給料・昇給・経験から本音で答える

消防士のリアル

💡 この記事のポイント

  • 救急救命士を目指す進路、短大(専門)と大学どちらがいいかを元消防士が本音で解説
  • 短大=現場に早く出られる/大卒=昇給が早く生涯賃金が高い
  • それぞれのデメリットも正直に。筆者のおすすめは「余裕があれば大学」

今日は「救急救命士を目指すなら、短大と大学のどちらがいいのか」というテーマで書いていきたいと思います。

僕は5年半、消防士として勤めたあと、今はトラックドライバーをしています。ちなみに僕自身は大卒で消防に入った人間なので、その立場からの実体験も交えてお話しできればと思います。

先日、こんな趣旨のメッセージをいただきました。「救急救命士を目指しているのですが、短期大学で取るか、大学で取るか迷っています。給与面や昇給面では、どちらのほうがいいですか?」。今日は、このメッセージにお答えしていきたいと思います。

先に結論から言いますね。——正直、どちらでもいいです。

すみません、答えになっていないかもしれません。でも、これは本当のことで、短大にも大学にも、それぞれにメリットとデメリットがあるんです。どちらを選んでも、救急救命士にも消防士にもなれます。そのうえで、僕が実際に感じた「お金」と「経験」の違いを、順番にお話ししていきます。

1. 短大・専門のメリットは「現場に早く出られること」

まず、短期大学や専門学校のメリットは、なんといっても現場経験を早く積めることです。

二年で資格を取って就職すれば、同世代よりも早く現場に立つことができます。早く消防士として働き始められる分、その経験を早いうちから積み重ねられる、という恩恵を受けられます。「とにかく早く現場に出て働きたい」という思いが強い人には、これは大きな魅力だと思います。

2. 大卒のメリットは「昇給の早さ」と「生涯賃金」

一方、大学で救命士を取る、つまり大卒で消防に入るメリットは、やはりお金の面です。生涯賃金で見ると、大卒のほうが多くなる傾向があります。そして、昇給も早い。ここは僕自身が現場でリアルに感じたところです。

僕の同期に、短期大学を出て救命士になった子がいるのですが、僕が消防を辞めるとき、その子はまだ階級が「消防士」でした。それに対して僕は大卒だったので、昇給が結構早かったんです。三年目か四年目には「消防副士長」になっていて、その階級で退職しました。

僕がいた消防本部では、大卒だと消防士長くらいまではかなり早く上がっていく印象でした。高卒で十年目の方が消防副士長、という一方で、大卒で十年目くらいの方はもう消防士長まで上がっている、というケースもありました。なので、大卒はやっぱり昇給が早いなと感じました。

ただし、これはあくまで僕がいた消防本部での話です。消防本部によっては昇級試験のようなものがあるところもあるので、「大卒なら必ず早い」と一概には言えません。そこは頭に入れておいてください。

3. それぞれの「デメリット」も正直に

いいところだけではなく、デメリットも正直にお伝えします。

まず、短大・専門卒のデメリットは、さっきの裏返しで、昇給が遅くなりがちなことです。そして、一年目の給料が安い。どうしても学歴が、そういった初任給や基本給の部分に影響してきます。実際、一年目に同期と「いくらもらってる?」と比べ合いっこをしたことがあるのですが、大卒と専門卒とでは、年収でそれなりの差がありました。同じ仕事をしていても賃金に差がある、というのは、知っておいたほうがいいと思います。

では大卒にデメリットはないのかというと、あります。ひとつは、採用試験です。大卒で受ける場合、試験の区分が上がるので、その分レベルの高い試験になります。一類・二類・三類のように区分が分かれていて、大卒はより難しい区分を受けることになる、というイメージです。なので、試験対策も少し大変になります。

もうひとつは、お金です。大学に四年間通えば、当然その分の学費がかかります。二年で終わる短大と、四年通う大学とでは、学費が大きく変わってきます。ここは経済的な面として、無視できないところです。

4. それでも僕が「大卒」をすすめたい理由

メリット・デメリットを並べたうえで、僕個人の意見を言わせてもらうと——もしお金に余裕があるのであれば、僕は大学をおすすめします。理由は、大学の四年間でしかできない経験があるからです。

救命士の勉強だけではなく、人生における経験値を積めるのが、大学の四年間だと思っています。僕は部活をやっていたのですが、大学の四年間でしかできない部活の経験というのは、一生に一度きりの、本当に貴重なものでした。短期大学は二年という短い時間の中で、勉強も救命士の試験も急ピッチで仕上げないといけないので、そういった「回り道の経験」は、なかなか積みにくいと思います。

正直に言えば、大学に通っていた経験があってこその今の僕だと思っています。だから、僕自身は「大学に行ってよかったな」と、心から感じています。

ただ、これはあくまで僕の場合の話です。ここはご家庭の経済状況や、親御さんとの兼ね合いもあると思うので、僕が「絶対こっちにしろ」と言えるものではありません。

まとめ:どちらでも道は開ける。最後は自分で決めていい

「短大と大学、どっちがいいですか?」と聞かれて、正直、これはなかなか答えにくい質問でした。あなたの人生を左右するような判断について、僕が責任を取れるわけではないからです。だからこそ、いいところと悪いところをしっかり把握したうえで、最後はご自身で判断していただくのが一番だと思います。

ただ、これだけは言えます。短大だろうが大学だろうが、消防士にも救命士にもなれます。あとは、それぞれの自治体の採用試験を受けて、しっかり合格すればいい。そこは問題ありません。こうしてちゃんと考えて相談できるあなたなら、大丈夫です。あなたにとって一番いい道を選んでください。応援しています。最後まで読んでいただきありがとうございました。

よくある質問(FAQ)

Q. 給料・昇給で有利なのはどっち?

A. 大卒のほうが昇給が早く、生涯賃金も高くなる傾向があります。筆者の実感でも、同期の専門卒より昇進が早かったです(※消防本部により差あり)。

Q. 早く現場に出たいなら短大・専門?

A. はい。二年で資格を取れるので、同世代より早く現場経験を積めます。「とにかく早く働きたい」人には大きな魅力です。一方で初任給や昇給ではやや不利になります。

Q. 結局どっちを選べばいい?

A. どちらでも救命士・消防士になれます。経済的に余裕があるなら、筆者は「大学の四年間でしか積めない経験」を理由に大学をおすすめします。最後はご家庭の状況とご自身の希望で決めてください。

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