12誘導心電図の電極の貼り方を図で解説|不器用な元救急隊員が苦労した理由

救急車の中で12誘導心電図のコードが絡まって焦る救急隊員のイラスト 消防士のリアル

💡 この記事でわかること

  • 12誘導心電図の電極の数(10個)と、手足・胸の貼る場所(図つき)
  • 胸の6つの色の覚え方「あきみちゃんのパンツは黒紫」
  • 救急車の中で12誘導を貼るのが難しい理由
  • 不器用な元救急隊員が、どうやってカバーしたか

今回は「不器用な僕が、救急の現場で苦労したこと」というテーマで書いていきたいと思います。

僕は5年半、消防士として勤めたあと、今はトラックドライバーをしています。

僕はかなりの不器用で、現場でも「自分は不器用だな」と思うことが何度もありました。今回はその中から一つ、共有させてください。

また救急の話になってしまいますが、救急は件数が多いので、どうしても印象に残っているのは救急の場面になります。

結論:12誘導心電図の電極を貼るのが、一番しんどかった

先に結論から書きます。

12誘導心電図の電極を貼る作業が、僕にとっては、かなりしんどい作業でした。

12誘導心電図とは?救急で取る理由

健康診断でやる、あの心電図です。

胸と手足に電極を貼って、波形を見ます。心臓のどこが悪いのか、その判断の材料になります。

救急では、主に心疾患を疑っているときに取ります。ショック状態であれば、心原性ショックなのか、循環血液量減少性ショックなのか、その判定材料の一つにもなります。

取った波形は、病院に着いたときに、引き継ぐ医師に渡します。

12誘導の電極は10個|手足と胸の貼る場所を図で解説

12誘導という名前ですが、貼る電極は10個です。手足に4つ、胸に6つ。

貼る電極は、現場では「ビトロード」と呼んでいました。日本光電という会社の、使い捨ての電極の商品名です。

初めての方にも伝わるように、貼る場所を図にしました。

まずは手足の4つです。

12誘導心電図の手足の電極4つの貼る場所(右手赤・左手黄・左足緑・右足黒)

手足は、右手が赤、左手が黄、左足が緑、右足が黒です。

次に、胸の6つです。

12誘導心電図の胸の電極V1〜V6の貼る場所と覚え方「あきみちゃんのパンツは黒紫」

胸の6つは、V1からV6まで、色の順番が決まっています。

僕は「あきみちゃんのパンツは黒紫」で覚えていました。あ=赤、き=黄、み=緑、ちゃ=茶、そして黒、紫。この順番で、V1からV6です。

覚え方は人それぞれだと思います。

この10個を、救急車の中で貼っていきます。

救急車の中で12誘導を貼るのが、しんどい3つの理由

そもそも、手袋をしている

救急出動のときは、手袋をつけて活動します。病院で使われているような、使い捨ての手袋です。

なので、そもそも細かい作業がしにくい。

コードが長くて、絡まる

心電図のコードが、ものすごく長いです。

電極が10個あるので、コードもバラバラになります。そして、謎に絡まり合う。これが結構ありました。

絡まっているのを何とかほどいて、そこから貼っていく。

粘着が強くて、別のところにくっつく

貼るときは、骨と骨の間を探して貼っていきます。

このビトロードの粘着が、かなり強い。貼るときに、別のところにくっついてしまう。剥がして、また貼る。わちゃわちゃしてしまって、なかなか進みません。

わちゃわちゃしているうちに、粘着がなくなってしまうこともあります。そうなると、替えの電極をまた貼らないといけない。それにまた時間がかかる。

正直、手に負えませんでした。

貼ることに全集中してしまって、聴取をしたり、活動記録票を書いたりするところまで、手が回らない。

これも慣れだとは思います。

不器用な僕は、隊長に取り直されていました

隊長は、基本的には助手席に乗っています。

運転は機関員に任せて、隊長は道中の安全管理をする。そうした方が、隊として安全だからです。

ただ、処置がたくさん必要なときは、隊長が後ろの座席に来ます。

12誘導を貼っている間は、詳しく聴取ができません。だから隊長が後ろに来て、サポートしてくれます。

結局、隊長が取り直していた

ここからが、不器用の真骨頂です。

サポートの名目で隊長が後ろに来てくれるのに、僕みたいな不器用な人間は、なかなか心電図をうまく取れない。

「何してんの?」となって、結局、隊長が取り直す。そういうパターンが、よくありました。

病院に着いて、事案が終わったあとに、怒られる。これもすごく多かったです。

毎回、取り方を練習して、また訓練し直して。それを何回も繰り返していました。

正直、「12誘導を取るぞ」と言われたときは、ちょっと嫌でした。面倒だし、全然うまくできないし。

今やらせても、なんとなくしかできないと思います。

12誘導を取る機会は、あまりない

看護師さんのように、普段から心電図を取っている方は、かなり慣れています。

消防士も慣れているんじゃないか、と思われるかもしれません。

救急車でいつもつけるのは、電極が3つの心電図モニターです。12誘導のうちの「Ⅱ誘導」に近い波形を見るもので、これは、かなりの回数つけていました。

ただ、12誘導を取る機会は、あまりありません。心疾患の疑いがない患者さんには、取らないからです。

数をこなせばできるようになるものですが、その数が少ない。だから、なかなかパッと取れるようになりませんでした。

だから、機関員は楽に感じた

だから、機関員になったときは、すごく楽に感じました。

得意を生かすことができたからです。運転は得意だし、好きでした。

不器用は、努力で人並みになる

手先の不器用さは、今までやってこなかったことの積み重ねだと思います。それは、もうしょうがない。

ただ、不器用といっても人間なので、努力すれば人並みにはできるようになると思います。できないなりに、人並みにはできる、という意味です。

僕は、人の2〜3倍やる、というのが染みついていました。そこで何とかカバーできた、という感じです。

そして、不器用をそもそも根本から改善した方がいいと思って、考え方や仕事のやり方、不器用になってしまう根本の理由を自分の中で探して、何とか改善していきました。

そのやり方は、有料記事に詳しく書いています。悩んでいる方がいたら、見ていただけたらうれしいです。

本当に厄介なのは、思考の不器用さ

手先の不器用さは、やっていくうちに改善します。

厄介なのは、思考や判断の不器用さです。これは、なかなか改善できません。

手先が器用な人でも、ここが不器用な人は結構多いです。作業自体はめちゃくちゃできる。でも、判断や決断が入ってくると、途端にダメになる。

僕の親父がそうでした。めちゃくちゃ器用なのに、いざ何かを決める場面になると、全然結論が出ない。

だから僕は、思考からクリアしていくことで、手先の不器用さも多少は改善してくるんじゃないかと思っています。

何から手をつけていいかがわかる。わかれば、迷いがなくなる。迷いがなくなれば、速くなる。

不器用でも、そこができると、不器用さは少しずつなくなっていく。これが、僕なりの結論です。

▼不器用でも消防士は目指せるのか、こちらに書きました

不器用でも消防士になれる?元消防士が語る、不器用が武器になる理由

▼不器用を改善するために、2年間続けたことです

ゼロ秒思考のメモ書きで不器用は改善する?2年間毎日続けた元消防士のやり方と効果

▼機関員の仕事については、こちらです

消防の機関員とは?運転だけじゃない役割と、なるまでの順番

▼不器用なまま消防士を続けるための順番は、noteの有料記事にまとめています

不器用なまま、消防士で生き残る。五年半かけて分かった「順番」

よくある質問

Q1. 12誘導心電図の電極は、いくつ貼りますか?

10個です。手足に4つ(右手=赤、左手=黄、左足=緑、右足=黒)、胸に6つ(V1〜V6)です。

Q2. 胸の電極の色の覚え方はありますか?

V1からV6まで、赤・黄・緑・茶・黒・紫の順です。僕は「あきみちゃんのパンツは黒紫」で覚えていました。覚え方は人それぞれです。

Q3. 救急車では、毎回12誘導を取るのですか?

いつもつけるのは、電極が3つの心電図モニター(Ⅱ誘導に近い波形を見るもの)です。12誘導は、主に心疾患を疑っているときに取ります。

Q4. 不器用でも、救急隊はやっていけますか?

手先の不器用さは、努力すれば人並みにはなると思います。僕は人の2〜3倍練習して、何とかカバーしていました。

質問・相談は公式LINEでも受け付けています

試験のこと、職場のこと、転職のこと、なんでも気軽にメッセージください。

LINEで相談する →

最後まで読んでいただきありがとうございました。

元消防士のトラックドライバー🧑‍🚒🚚

コメント

タイトルとURLをコピーしました