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💡 この記事でわかること
- 消防司令補がどんな立ち位置の役職なのか(小隊長・中隊長の代理)
- 司令補の仕事内容の具体例と、なぜ「きつい」と言われるのか
- 上に寄っても下に寄ってもいけない、中間管理職の板挟み
- 消防吏員の階級10段階と、司令補がどこに位置するか
- 司令補の給料が日勤の管理職を超えることがある理由
今回は「消防司令補という中間管理職のしんどさ」というテーマで、元消防士として本音で書いていきたいと思います。
僕は5年半、消防士として勤めたあと、今はトラックドライバーをしています。
先日、現役の司令補の方から、こんな趣旨のメッセージをいただきました。
「隊長をやると、もっと辛いし寝れないよ。もう司令補だけど、転職したい」
これを読んで、僕が現場で見てきた司令補の方々のことを思い出したので、書いていきます。
なお、僕自身は副士長で辞めているので、司令補を経験したわけではありません。下から見ていた立場として書きます。また、ここに書くのは僕がいた田舎の消防本部での話です。階級ごとの役割は、本部によって違うと思います。
消防司令補とは?消防の中間管理職という立ち位置
僕がいた本部では、消防司令補は中間管理職でした。
小隊長として動くこともあるし、中隊長がいないときは、中隊長の代わりを務めることもある。
中隊長まではいかないけれど、グループを実際に回している立場。それが司令補でした。
消防司令補の仕事内容|評価・育成・訓練の企画・関係機関との調整
司令補の方の仕事ぶりを見ていて、まず思ったのは「やることが多すぎる」ということです。
僕がいた本部での具体例を挙げると、
一人ひとりの勤務員の評価。
後輩の育成と、後輩の意見を聞くこと。
訓練の企画と起案。中隊長から「こういう訓練をやろう」と言われて、「わかりました」と形にするのは司令補の方でした。
関係機関との連携や、他市との合同訓練の取りまとめ。
救助の指導員として、若手を引率すること。
救命士であれば、救命士の指導も。
田舎の消防なので、一人で何役も兼ねているんです。
そのうえで、上の管理職からの圧力もある。
非常に大変な役職だと、いつも思っていました。
グループがうまく回るかどうかの鍵は司令補が握っている
そして、ここが一番強く感じていたことです。
グループがうまく回るかどうかの鍵は、司令補が握っている。
なぜかというと、司令補は、上にも下にも寄りすぎてはいけない立場だからです。
消防司令補がきつい理由|上と下の板挟み
上に寄りすぎると下から不満が出る|階級社会の現実
たとえば、その日の当務の長が中隊長だとします。一番偉いのは中隊長です。
その方針に従うのは、もちろん前提です。
ただ、司令補は下からの意見も吸い上げないといけません。
パワーバランスでいえば、中隊長が上です。でも、下の意見も反映させないといけない。このバランスが本当に難しい。
中隊長寄りになりすぎると、下の人間からは不満が出ます。
とはいえ、消防は何回も書いているように階級社会です。上の命令は絶対です。だから、中隊長の方針として動かざるを得ないのは、仕方ない面もあります。
下に寄りすぎると中隊長とぶつかる
では、下寄りになればいいのかというと、そうでもありません。
中隊長からすれば、自分の意図に反して、下の意見ばかり吸い上げて意見してくる司令補は、あまりよく思わないですよね。
そうなると、2人が衝突します。
グループの雰囲気が悪くなる。訓練もうまくいかなくなる。
そういう場面も、実際にありました。
消防司令補がきつい理由|上と下の板挟みで一番損をする役回り
上と下の折り合いをつける。それが中間管理職である司令補の役割なんだと思います。
でも同時に、一番損をする役回りだとも思いました。
一人ひとりに、それぞれ思うことがあります。全員が全員、賛同できるわけではありません。
その中で、上からも言われる。下からも言われる。
このポジションは、ものすごいストレスになると思います。
メッセージをくださった方も、まさにそういう部分でストレスを感じているんだと思います。
隊長として動けば、夜中の出動でも判断と責任を背負うことになります。「寝れない」という言葉には、そういう重さも入っているんだろうなと感じました。
消防司令補に向いている人|コミュ力と要領、人望
それでもやりがいにつながる|必要なのはコミュ力と要領の良さ
ただ、そこはやりがいにもつながるんじゃないかとも思っています。
「上からはこう言われているけど、下はこう思っている。じゃあ、これはどうですか?」
こうやって、うまく折り合いをつける技術。
要は、コミュ力と要領の良さが必要な役職なんですよね。
ただ仕事ができるだけでは、中間管理職やその上は務まりません。
プレイヤーとしてではなく、人としての魅力。仕事がめちゃくちゃできる以前に、そこを兼ね備えていないと厳しい。そう感じながら、いつも勤務していました。
司令補が務まる人の共通点は人望の厚さ
実際、僕が見てきた中間管理職の方々は、人望が厚い方が多かったです。
懐の深さというか、人間力というか。それがあるからこそ、務まるんだと思います。
グループの雰囲気は、上に立つ人がどういう人間かで全然変わります。だからこそ、間に立つ司令補の方の人間力が効いてくるんだと思っています。
消防司令補の給料と忙しさ
消防司令補の給料|日勤の管理職を超えることもある
お金の話も少しだけ書いておきます。
司令補の給料は、一番もらっている立場というわけではありません。ただ、僕がいた本部では結構いい方だったと思います。
出動の件数によっては、日勤の課長クラスの方よりも給料が良くなるパターンもあると思います。
そのぶん、責任は重大です。中隊長がいないときは中隊長の代わりになるので、その責任がものすごく降りかかってきます。
そして、そういう役回りを経て、管理職になっていくんだと思います。
司令補になると忙しさは段違いになる
司令補になった途端、忙しさは段違いに変わると思います。
自分のことだけではなく、グループ全体のことを考えないといけない。
これが、下から見ていた僕が一番大変そうだと感じたところです。
消防吏員の階級は10段階|司令補はどこに位置するのか
ここは、検索で来てくださった方向けに書き足しておきます。
消防吏員の階級は、消防庁の定めで10段階あります。上から順に、消防総監、消防司監、消防正監、消防監、消防司令長、消防司令、消防司令補、消防士長、消防副士長、消防士です。
消防総監は東京消防庁の消防長にあたる階級なので、一般的な市町村の消防本部で目にするのは消防監から下になります。
つまり司令補は、10段階のうち下から4番目。現場に出る隊員としては上の立場で、幹部としては一番下という位置です。上からも下からも声がかかるのは、この位置だからだと思っています。
ただし、階級と役職(小隊長・中隊長・係長など)の対応は、消防本部ごとに違います。 僕がいた本部では司令補が小隊長をやり、中隊長がいないときは代理も務めていましたが、規模の大きい本部では別の組み方をしていると思います。そこは断定できません。
まとめ|現場を支えている消防司令補の方へ
いつも本当にお疲れ様です。
タバコなりコーヒーなり、おごらせてほしいくらいです。応援しています。
「転職したい」と思うほどしんどい中で、それでも隊長として現場に立っている。そのこと自体に、本当に頭が下がります。
現役の司令補の方からこうしてメッセージをいただけるのは、本当にありがたいです。読みながら「ああ、こうだったな」と思い出しましたし、本部が違っても、消防という組織である以上、同じような悩みがあるんだなと感じました。
よくある質問
Q. 消防司令補になるには、何年くらいかかりますか?
A. 本部によってかなり違います。僕がいたような田舎の消防本部は基本的に年功序列で、年数を重ねれば階級が上がっていく形でした。一方で都市部の大きな本部では、ある階級から上は昇任試験になると聞いています。年数だけで決まるものではない、と思っておいた方がいいです。
Q. 司令補の給料は高いですか?
A. 一番もらっている立場ではありませんが、僕がいた本部では結構いい方でした。交代制勤務で出動の件数によって手当が変わるため、日勤の課長クラスの方より良くなるパターンもあると思います。そのぶん、中隊長の代理を務める責任もついてきます。
Q. 中間管理職がしんどくて、辞めたいと思ったときはどうすればいいですか?
A. 僕は5年半で消防を辞めてトラックドライバーになりました。辞めることをすすめているわけではありません。ただ、辞める前に情報を集めることそのものにリスクはありません。動いてみた結果「やっぱり今の仕事の方がいい」と分かることもあります。まずは調べてみるのは、悪くない選択だと思っています。
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最後まで読んでいただきありがとうございました。
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