消防士の予備校は必要?費用30万円・半年通った元消防士の本音

夜の予備校の自習室で問題集に向かう男性のイラスト。三十万円と、半年の文字 消防士のリアル

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💡 この記事でわかること

  • 消防士の予備校にかかる費用のリアル(実際に払った30万円の中身)
  • 予備校に通ってよかったこと3つ/期待外れだったこと2つ
  • 予備校・通信講座・独学の費用を比べた目安
  • 独学で足りる人と、通った方がいい人の違い

今回は「消防士の予備校」というテーマで、元消防士として本音で書いていきます。

僕は5年半、消防士として勤めたあと、今はトラックドライバーをしています。

そしてこれは、あまり書かれていない話だと思うので、先に言っておきます。

僕は独学ではありません。予備校に通って、消防士になりました。

大学4年生のときに民間の内定を蹴って、既卒、いわゆる消防士浪人の状態で予備校に入りました。費用は30万円。親に頼み込んで出してもらったお金です。

その30万円が何をもたらしたのか、逆に何が期待外れだったのか。正直に書きます。

東京アカデミーの夜間コースに通った体験|費用30万円

消防士の予備校はどこに通った?東京アカデミーの夜間コース

通ったのは、東京アカデミーの夜間コースです。

愛知県内で通いやすいところを探して、ここにしました。愛知の方なら、名前は聞いたことがあると思います。

  • コース:大卒程度
  • 期間:半年ほど(3月から8月まで)
  • 費用:30万円ほど
  • 形式:カリキュラムが決まっていて、授業前に問題集をやってきて、授業で解説を受ける

試験も大卒枠で受けると決めていました。理由は単純で、大卒枠と高卒枠では給料が違うからです。初任給の差はそのまま生涯年収の差になります。そこは最初から意識していました。

なお、この記事に東京アカデミーのリンクは貼りません。紹介しても僕には1円も入りません。 それでも名前を出して書くのは、実際に30万円を払って通った話が、いちばん役に立つと思うからです。

なぜ独学にしなかったのか|地頭に自信がないなら予備校が早い

ここが、いちばん聞きたいところだと思います。

正直に書きます。僕は、自分の地頭がよくないと分かっていました。

中学の内申点は25から27のあたり。勉強が得意だったことは一度もありません。

そんな自分が独学でやったら、どうなるか。効率が悪いに決まっている。 そう思いました。

独学のいちばんの怖さは、余計なところを勉強してしまうことだと思っています。出ないところに時間を使って、出るところが薄いまま本番を迎える。それが一番もったいない。

予備校なら、限られた授業時間の中で、出るところを押さえて教えてくれます。分からないことは講師に聞ける。間違った理解のまま進むこともない。

タイムパフォーマンス、コストパフォーマンスで考えて、自分には予備校の方が合っていると判断しました。

予備校代30万円を、親に頼んだときのこと

民間の内定はもらっていました。それを蹴って消防を目指すと言ったわけです。

申し訳ないなと思いながら、親に頼み込みました。親は「じゃあ目指しなさい」と、快く出してくれました。

当時は正直、その重みが分かっていませんでした。今は分かります。30万円って、大金です。社会人になって、自分で稼ぐようになって、初めて染み渡りました。

参考までに、僕が最近取ったけん引免許は、教習12時間ほどで20万円でした。それと比べても、30万円をぽんと出してくれたことが、どれだけ当たり前ではないか。

あの30万円がなければ、僕は消防士になっていません。 今は本当に感謝しています。

予備校に通っていたころの、1日のスケジュール

  • 週5、6回通学(日曜だけ休みだったと思います)
  • 昼はジムでアルバイト。10時から17時まで
  • 17時に切り上げて、そのまま予備校へ
  • 予備校のない日は、8時間勉強
  • バイトがない日は、予備校に行く前にも2、3時間

それまで公務員試験の勉強は何ひとつしていませんでした。大学の単位は取っていましたが、教養試験の勉強はゼロからのスタートです。

だから最初は、結果が出ませんでした。東京消防庁、名古屋市消防、中核市。受けても受けても落ちる。メンタルはかなり落ち込みました。

合格できたのは、予備校で知った「中途採用」の情報でした

そんなときです。中途採用の案内がありました。

これがネットには出ていなかったんです。最初に教えてくれたのが、予備校でした。

とりあえず受けよう、ということで受けました。倍率は16倍ほど。「今回も受からないんだろうな」と思いながら解いて、案の定ではなく、受かりました。

正直に言えば、この情報を早く知れたことが、僕にとっては一番大きかったかもしれません。

今ならネットやAIで情報は取れると思います。ただ、AIが出してくるのは一般論です。今まさにどこが募集をかけているかという生の情報は、当時は予備校から入ってきました。

消防士の予備校のメリット3つ

消防士の予備校のメリット①|自治体ごとの試験傾向が分かる

まず、受けたい自治体ごとの試験の傾向が分かることです。

教養試験なのか、SPIなのか、両方なのか。それすら自治体によって違います。

たとえば東京消防庁については「数学をちゃんとやらないと受からない」と言われました。だから数学をやりました。結果として僕はそこに受かりませんでしたが、やるべきことが分かっている状態で臨めたことに意味はあったと思っています。

消防士の予備校のメリット②|「捨てる教科」を自信を持って決められる

これが、僕にとっては最大の価値でした。

試験には、出題の割合があります。数的推理が何割、社会科学が何割、自然科学が何割。そしてその割合は自治体によって違います。

その割合が分かると、どうなるか。自信を持って、教科を捨てられます。

「ここは捨てる。最初から勉強しない」

そう決めきれると、残った時間を、自分がやるべき教科に全部つぎ込めます。

これは独学では、たぶん判断できませんでした。 捨てていいのか不安なまま、中途半端に全部やっていたと思います。

消防士の予備校のメリット③|面接対策をしてもらえる

もう一つ、面接の対策ができることです。

筆記に受かっても、面接で自分の思っていることをうまく話せずに落ちてしまう人はいます。そこを見てもらえるのは、やはり大きいと思います。

消防士の予備校のデメリットと注意点

消防士の予備校のデメリット①|期間が短く、質問の時間が取れない

ここを書かないと、ただの予備校の宣伝になってしまうので、正直に書きます。

期間が短い。 半年です。3月から8月。使ってみて、短いなと感じました。

そして、授業がカリキュラムでいっぱいになる。

講師の方は仕事なので仕方ありません。ただ、限られた時間で決められた内容を進めるので、生徒一人ひとりに割く時間が短いんです。

質疑応答も同じでした。授業のあとに「ここが分かりません」と聞きに行きたい。でも、5分、10分後には次の授業が始まってしまう。 行ったら2、3人の列ができていて、「今日はもういいか」と引き返す。そういう日が何度もありました。

行ったもん勝ちになってしまっていたんです。

消防士の予備校のデメリット②|講師によって分かりやすさに差がある

これも本音です。講師によって、説明の上手い下手はあります。

ちゃんと教えてはくれるんです。ただ、「なぜそうなるのか」が分からないまま進んでしまう授業もありました。

自分が強化したい教科ほど、そこが引っかかる。もう少し丁寧に教えてほしかった、というのは正直あります。

予備校に通っても、自習は必要です

そして、これが一番大事なところかもしれません。

理由は単純で、本番では同じ問題が出ないからです。

教養試験は暗記科目が少ない。数的推理も判断推理も、覚えて終わりではなく、考えて解くものです。ということは、たくさん問題を解くしかない。

自治体ごとの癖もあります。僕は名古屋市消防も受けましたが、あそこは本当に分かりづらかった。難しいと言われる意味が分かりました。逆に、僕が受かったところの問題は、すごく簡単に感じました。

同じ「消防士採用試験」でも、問題の顔つきがまったく違う。

だからこそ、数をこなすしかありません。頭が悪いなら悪いなりに、数で埋めるしかない。そこは予備校が代わりにやってくれる部分ではありません。

とくに数的推理・判断推理は、独学でも予備校でも、結局は手を動かした量で決まります。僕のように苦手な人は、解法パターンが体系的にまとまった1冊を繰り返しやり込むのが近道でした。

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予備校・通信講座・独学の比較|費用と選び方

予備校・通信講座・独学、費用はどれくらい違う?

ここはブログだけの加筆です。僕が払った30万円が高いのか安いのか、比べられないと判断しようがないと思うので、それぞれの相場の目安を並べておきます。

学び方 費用の目安 向いている人
通学の予備校
(大卒程度・半年〜1年)
おおむね20〜40万円
(僕は半年の夜間で30万円)
人に見られていないとやれない人/面接まで対面で見てほしい人
通信講座・オンライン おおむね5〜20万円 自分で進められる人/通学の時間をかけたくない人
独学 参考書・問題集代で1〜3万円ほど もともと勉強が得意な人/自分で情報を取りにいける人

※2026年9月時点の一般的な相場の目安です。コースや校舎、申込時期で変わるので、実際の金額は必ず各社の公式サイトでご確認ください。

こうして並べると、通学とオンラインの差は十数万円です。その差で何を買っているかというと、僕の場合は「生の募集情報」と「捨てる教科を決める判断材料」と「通わざるを得ない環境」でした。

逆に言えば、その3つを自分で用意できる人は、オンラインでも独学でも足ります。

消防士に独学で合格できる人も、います

そのうえで、正直に書きます。もともと勉強ができる人は、独学でもいけると思います。

偏差値でいえば60を超えるような方です。そういう人は、自分で情報を取って、自分で組み立てられます。

ただ、おもしろいもので、そういう頭のいい人ほど、ちゃんと予備校に通っているとも感じました。だからより高い点を取る。

僕のように地頭に自信がないなら、迷わず予備校でいいと思います。

通学とオンライン、今から選ぶならどっち?

もう一度選べるなら、僕はオンラインでいいと思っています。

通学はしんどいです。移動の時間もかかります。費用を抑えられるなら、オンラインで十分だと思います。

ただし、これは人によります。

周りに人がいて、見られている環境でないとやれないタイプの方は、通学の方がいいです。 監視の目があって初めて力が出る、という人は確実にいます。

逆に、「何がなんでも消防士になる」という軸がぶれない人なら、オンラインでも問題ないと思います。自分がどちらのタイプかで選んでください。

消防士の予備校について、よくある質問

Q1. 消防士になるのに、予備校は必須ですか?

必須ではありません。独学で受かる人もいます。ただ、勉強が得意でない自覚があるなら、出題の割合や自治体ごとの傾向を教えてもらえる分、予備校の方が早いと思います。僕は独学だったら受かっていないと思っています。

Q2. 何か月くらい通えばいいですか?

僕は3月から8月までの半年でしたが、正直「短いな」と感じました。ゼロから始めるなら、もう少し余裕を持てると安心です。ただし期間が延びるほど費用も上がるので、そこは予算と相談です。

Q3. 大卒枠と高卒枠、どちらで受けるべきですか?

大卒の資格があるなら大卒枠です。初任給が違い、その差は生涯年収の差になります。僕は最初から大卒枠と決めて受けました。

予備校選びより、受ける消防本部選びの方が大事です

最後に、これだけ書いておきます。

予備校をどうするかは大事です。ただ、どこの消防本部を受けるかの方が、入ってからの人生には効いてきます。

僕は同じ愛知県内の本部を実名で比べた記事を、noteで有料公開しています。無料の記事で本部の中身までは書けないので、そちらにまとめました。

▶ 愛知県で本当に受けるべき消防本部、元消防士が実名で5つ選びました(note・有料)

▶ 愛知県で受けない方がいい消防本部、元消防士が実名で5つ書きました(note・有料)

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