消防士の給料は、実際いくら?元消防士が5年目の実額(総支給と賞与)を公開します

消防士のリアル

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💡 この記事のポイント

  • 僕の5年目の実額は、月の総支給が約30万円、賞与が年間で約100万円
  • 単純計算すると、額面の年収は約460万円
  • ここから税金と社会保険料が引かれるので、手取りはこれより少なくなる
  • 金額は自治体・階級・手当で大きく変わる。あくまで一人の実例として読んでほしい

今回は「消防士の給料は、実際いくらなのか」というテーマで、元消防士として本音で書いていきたいと思います。

僕は5年半、消防士として勤めたあと、今はトラックドライバーをしています。

この手の話は、ネットで調べても平均値や統計しか出てこないことが多いと思います。だから今回は、統計ではなく僕自身の実際の金額を書きます。ひとつの具体例として読んでいただければ嬉しいです。

消防士5年目の給料|月の総支給約30万円・年収約460万円

まず、僕の実額を出します

結論から書きます。消防士5年目の僕の給料は、月の総支給が約30万円。そして賞与(ボーナス)が、年間で約100万円でした。

単純に計算すると、こうなります。

  • 月の総支給 約30万円 × 12か月 = 約360万円
  • 賞与 年間 約100万円
  • 合計:額面で年収 約460万円

これが、20代で消防士5年目だった僕の数字です。

ひとつ注意してほしいのは、これは「総支給」=額面だということ。ここから所得税や住民税、社会保険料などが引かれるので、実際に口座に入る手取りは、これよりはっきり少なくなります。求人や統計で見る金額も基本は額面なので、そこは分けて考えたほうがいいと思います。

この金額を、どう受け止めていたか

正直に言うと、当時の僕は「悪くないな」と思っていました。

20代で、額面460万円。世の中の同年代と比べて、極端に高いわけではないけれど、低くもない。何より、公務員なので、ある程度は保障されているという安心感がありました。景気が悪くなっても急に給料が下がることはないし、年数を重ねれば上がっていく前提がある。ここは実際に民間へ出てから、あらためて有り難さが分かった部分です。

ただ、これは「金額に対する満足」の話で、「労働内容に対する満足」とはまた別でした。そこは正直に書きます。

金額の裏側にある働き方

この金額を見るときに、あわせて知っておいてほしいことがあります。この給料は、24時間勤務と、非番の召集と、休日の行事の上に成り立っているということです。

僕がいた消防本部は3交代制でした。丸1日働いて、2日休むサイクルです。休みが多く見えますが、当務明けの「非番」は大規模災害があれば召集がかかります。僕のいた本部は人手が少なかったので、召集はわりと頻繁にありました。

さらに、休みの日の行事もかなり多い。消火器の使い方の指導、救命講習、他本部との合同訓練、庁舎開放イベント。半日から1日かかることもあって、しかも夜間に徹夜で出動していても関係ありません。

だから「時給に換算したらどうなんだろう」と考えたことは、正直あります。命の危険がある現場に入って、睡眠を削って、休みの日も駆り出されて、この金額。ここをどう評価するかは、人によって本当に変わると思います。

金額は、自治体と階級と手当で大きく変わる

ここが一番大事なところです。僕の数字は、あくまで僕一人の例です。

消防士の給料は、次のような要素で変わります。

  • 自治体。地域手当の有無や率が違うので、同じ年数でも差が出ます
  • 階級と年数。基本的に年功序列で上がっていきます
  • 手当。夜間の勤務や出動に関わる手当、扶養手当、住居手当など。総支給額は、この積み上げでかなり動きます
  • 資格。救急救命士のように、取得と役割によって処遇が変わる場合があります

なので「消防士の年収は○○円」と一つの数字で言い切るのは、あまり意味がないと思っています。志望先が決まっているなら、その自治体の給与条例や、公表されている給与・定員管理の資料を見るのが一番正確です。多くの自治体が、職種別の平均給与月額をウェブサイトで公開しています。

同じ愛知県でも、初任給は本部によって月12万円違う

ここは、検索で来てくださった方向けに書き足しておきます。

「自治体で変わる」が、実際どれくらいの差なのか。愛知県にある消防本部34本部の大卒初任給を、公開データから集めて比べたことがあります。

1位の豊田市消防本部は308,096円。最下位は185,200円。その差は月12万円ほどで、年間にすると約147万円になります。34本部の平均は233,379円でした。

差が生まれる大きな理由は、地域手当です。地域手当は基本給に上乗せされる手当で、支給率は自治体ごとに決まっています。だから同じ大卒の消防士でも、どこの本部に入るかで、入口の金額からはっきり違います。

本部ごとの金額と、分かっている採用倍率は、こちらに一覧でまとめました。

▶ 愛知県の消防士 初任給ランキング34本部【2026年最新】|最高と最低で月12万円差、倍率も比較

※金額は本部によって参照できるデータの年度が異なります(令和5年〜令和8年)。最新の額は、各消防本部の採用案内で確認してください。

民間に出て変わった、お金の感覚

民間に出て、変わった感覚

消防を辞めて民間に転職して、お金についての感覚は変わりました。

金額そのものの上下より大きかったのは、「何に対して払われているのか」がはっきりしたことです。今の仕事は基本的に一人でやる仕事で、良くも悪くもすべてが自分の責任です。この責任の所在がはっきりしている感覚は、自分にはとても合っていました。

逆に、消防にいたときは「保障されている」ことの価値に気づけていませんでした。安定は、失ってから分かる種類のものだと思います。だからもし今、給料への不満だけで辞めようとしている人がいるなら、そこは一度冷静に見たほうがいいと個人的には思います。

それより先に、お金の勉強をしてほしい

最後に、給料の話をするなら、これだけは書いておきたいです。

正直、消防士はお金の面で騙されやすいと思っています。収入が安定していて、ローンも組みやすい。だからこそ、身の丈に合わない買い物をしてしまう人を、僕は何人も見てきました。

年収がいくらかより、その中でどう使うかのほうが、生活の余裕を決めます。 僕自身、お金の貸し借りで100万円と友達を失った経験があるので、これは実感として言えます。

だから、若手の消防士の方や、これから就職する方には、給料の額を調べるのと同じくらい、お金の知識を入れることをおすすめします。書籍なら『改訂版 お金の大学』が、基礎が簡潔にまとまっていて入りやすいと思います。

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まとめ

もう一度、僕の数字を書いておきます。

消防士5年目、月の総支給 約30万円、賞与 年間 約100万円。額面の年収は約460万円。

この数字を見て「思ったより多い」と感じる人も、「その働き方でそれか」と感じる人もいると思います。どちらの感想も、正しいと思います。

大事なのは、金額だけで判断しないこと。24時間勤務があり、非番の召集があり、休日の行事があり、そして命に関わる現場がある。その全部とセットの金額です。そこまで含めて「やりたい」と思えるなら、消防はほんとうにいい仕事だと、僕は今でも思っています。

よくある質問

Q. 消防士の初任給はどれくらいですか?
A. 自治体によって異なるため一律には言えません。僕の場合は5年目で月の総支給が約30万円でしたので、1年目はここより下がります。愛知県の34本部では、大卒初任給は185,200円〜308,096円でした(公開データ。年度は本部によって異なります)。正確な額は、志望する自治体が公表している給与条例や採用案内で確認してください。

Q. ボーナスは年に何回出ますか?
A. 僕の場合、年間の合計で約100万円でした。支給月や回数、支給月数は自治体の条例で決まっているので、志望先の公表資料をご確認ください。

Q. 給料の面で、消防士は民間より恵まれていますか?
A. 金額の高低より「保障されている」ことが大きいと感じます。景気で急に下がりにくく、年数で上がる前提があります。ただ、その安定は24時間勤務や非番の召集とセットです。金額だけを民間と並べても、比較にはならないと思います。

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