💡 この記事のポイント
- 「消防士13年→トラックドライバー転職」を考える方へ、同じ道を通った元消防士が正直に助言
- 人間関係の悩みは消えるが、「一人の仕事」の責任・長時間拘束・民間の怖さという別の大変さがある
- それでも運転が好きな人には天職。公務員の強さを手放してでもやりたいか、を冷静に
今回は、メッセージでいただいたご相談についてお答えしていきたいと思います。
「消防士を13年勤めていて、トラックドライバーへの転職を考えている」という趣旨のメッセージをいただきました。同じように消防の世界から民間への転職を経験した立場から、僕なりに思うことをお話ししていきます。
1. まず、13年勤め上げたことが本当にすごい
最初にお伝えしたいのは、消防士を13年も勤め上げているという、そのこと自体が本当にすごいということです。
僕なんて5年半で限界が来てしまったので、13年という年月の重みは、正直、想像を超えています。13年続けられるということは、それだけの忍耐力があるということですし、消防士として本当に向いている方でなければ、なかなか続けられるものではありません。
だからこそ、その点については純粋に「すごいな」と思いました。まずはその事実を、ご自身でも誇っていただきたいと思います。
2. 大切なのは「本当にやりたいかどうか」
そのうえで、トラックドライバーへの転職についてです。僕が一番に聞きたいのは、「本当にトラックドライバーになりたいのかどうか」という一点です。
というのも、僕自身は本当に運転が好きでした。消防士をやっていた頃から、機関員として運転する仕事が自分には一番向いているなと感じていたんです。ただ、消防車を運転して出動する機会というのは、実はそれほど多くありませんでした。救急の出動は多かったのですが、消防車を動かす出動は少なかったんですね。
だからこそ、もっと運転を仕事にしたい、常に運転ができる環境に身を置きたいと考えるようになりました。そういう思いで転職活動を続けていく中で、会社が求める人材と自分がうまくマッチして、たまたまお声をかけていただき、晴れてトラックドライバーになったという経緯があります。
もともと「消防士は向いていないな」と感じながら5年半働いていたこと、そして人間関係にも多少の悩みがあったこと。それらも、僕が転職を選んだ理由でした。
3. 人間関係の悩みは消える。でも別の大変さがある
13年も勤めていれば、消防署や出張所など、部署が変わるたびに人間関係がついて回ってきたと思います。その人間関係が原因で辞めたくなる気持ちは、僕にもすごくよくわかります。
トラックドライバーになれば、その人間関係の悩みはたしかに解消できます。ただ、トラックドライバーにはトラックドライバーなりの大変さがあって、そこを許容できるかどうかが大事になってきます。
元消防士として正直に語らせていただくと、トラックの仕事は「一人の仕事」です。消防のようにチームで動くことはありません。そして、その責任はすべて自分に降りかかってきます。
たとえば交通事故、あるいは商品事故。商品の破損や事故の責任も、全部自分の責任になるんです。会社の看板を背負っているとはいえ、現場では一人のドライバーですから、責任の重さをどう受け止めるか。会社のせいにもできませんし、本当に自分だけの責任になります。
4. 思っているよりハードで、民間の怖さもある
仕事は、思っているよりもハードなことが多いです。
比較的体が楽なリフト仕事であっても、長時間運転しなければならなかったり、荷待ちが発生してなかなか荷物を降ろせず、拘束時間だけが長くなったりします。半日帰れないこともありますし、14時間、場合によっては16時間拘束されることだって、当たり前のようにあります。
さらに、会社によっては本当に安月給なところもあります。民間の怖さというのは、僕も今、十分に身に染みています。1日休んだだけで給料が2〜3万円変わってくるところもありますし、年次休暇が全くない会社、年間休日が100日を切る会社も中にはあります。
消防士からすると、年間休日が100日を切るなんて、絶対に考えられないことだと思います。ちなみに僕の年間休日は110前後なので、100日に近い感覚はなんとなくわかります。体力もそこそこ使いますから、そういったところを許容できるかどうか。ここは冷静に考えていただきたいところです。
5. それでも、運転が好きな人には天職
ここまで大変な面を並べてきましたが、本当にやりたい仕事であれば、毎日が新鮮で、すごく楽しいです。
僕は今まさにその状態で、本当に楽しく働けています。おかげさまで給料も、消防士の頃よりいい給料をいただけています。行き帰りも気楽で、運転が好きな人にとっては、本当に天職だと思います。
ただ、だからこそ、早々に転職を決めるのではなく、今のご自身の状況をしっかりと考えたうえで判断していただきたいんです。
13年勤め上げたということは、おそらく定年まで続けられる方なのではないかと思います。13年も続いたのなら、これまでにも「辞め時」と感じる瞬間は何度かあったはずです。それでも自分の力で乗り越えてこられたのなら、その精神力は本当に高いものだと思います。
消防士、そして公務員という立場は、本当に強いです。民間に転職して、あらためてそう思います。福利厚生も、休みも、年次休暇も、保障面も待遇も、そして社会的信用も、やはり高いんだと痛感しています。
そういったものを手放してでも、本当にやりたい仕事なのか。そこをじっくり考えてみてほしいと思います。そのうえで「やっぱり運転がしたい」と思えるのなら、トラックドライバーは天職になり得ます。僕自身がそう感じているということを、最後にお伝えしたいです。
もし「情報だけでも集めておきたい」という段階なら、転職エージェントに相談してみるのも一つの手です。運送・ドライバー業界は会社ごとの待遇差が本当に大きいので、労働条件を客観的に比較するだけでも判断材料になります(登録・相談は無料です)。
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まとめ:手放すものと、得たいものを天秤に
人間関係の悩みから解放される一方で、「一人の責任」「長時間拘束」「民間の不安定さ」という別の現実がある。そして、公務員という立場の強さは、外に出て初めて実感します。
それでも「運転がしたい」という思いが本物なら、トラックドライバーは天職になり得ます。焦らず、手放すものと得たいものを天秤にかけて、じっくり考えてみてください。最後まで読んでいただきありがとうございました。
よくある質問(FAQ)
Q. 消防士を長く勤めてからでも転職できますか?
A. できます。ただ13年続けられたのは高い忍耐力の証でもあります。まず「本当にやりたいか」を見極めることが、後悔しない転職の第一歩です。
Q. トラックドライバーは人間関係が楽と聞きますが?
A. チームの人間関係の悩みは確かに減ります。ただ「一人の仕事」で、事故や商品破損の責任もすべて自分。長時間拘束もあります。楽になる面と大変になる面の両方があります。
Q. 収入や休みは下がりますか?
A. 会社差が非常に大きいです。僕は消防士時代より月給は上がりましたが、年間休日は110前後に。年休なし・年間休日100日未満の会社もあるので、労働条件は必ず事前に確認しましょう。

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