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💡 この記事のポイント
- 「受かる」という意味では、ずば抜けた体力はほぼ関係ない
- 体力試験は「人並みの体力があるか」を確認するための試験
- 実際に重視されるのは、教養試験の成績と面接
- ただし採用された後は、消防学校でも現場でも体力が必ず必要になる
今回は「消防士の採用試験に、体力は人並み以上にあった方が有利なのか?」というご質問について、元消防士として本音で答えていきたいと思います。
僕は5年半、消防士として勤めたあと、今はトラックドライバーをしています。
先日、「消防の試験を受けたいのですが、体力は人並み以上にあった方が、受かりやすいですか?」という趣旨のメッセージをいただきました。消防士を目指す方にとっては、とても気になるところだと思います。さっそく答えていきます。
結論:ずば抜けた体力は、合否にほぼ関係ない
先に結論からお伝えします。「受かる」という意味では、ずば抜けた体力は、正直まったく必要ありません。
もちろん、体力はあるに越したことはない。でも、「体力がずば抜けているから受かりやすい」ということは、基本的にないと思っています。これが、僕の答えです。
体力試験は「人並み」を見るだけ。評価の軸は別にある
なぜかというと、採用試験の体力試験は、あくまで「人並みの体力があるか」を確認するための試験だからです。だから、体力試験の成績そのものは、そこまで重要視されません。
では、何が評価の軸になるのか。主に、教養試験の成績と、面接です。体力は人によって差があるものですし、入ってからは適材適所で配置されていきます。だからこそ、採用の段階では、体力よりも「教養試験」と「面接」がぐっと重視されるんです。
試験の順番は、多くの場合「教養試験 → 面接 → 体力試験」という流れ(自治体によってさまざまです)。この最初の2つを、しっかり対策しておくことが何より大事だと思います。
体力自慢の僕と、体力が下位だった同期。どちらも受かった
これを自信を持って言えるのには、理由があります。僕自身の経験です。
僕は、割と体力に自信がある方でした。実際、体力試験でも、他の受験者に比べて、かなりいい成績を残しました。
一方で、僕の同期は、救命士の資格を持って入ってきた子だったのですが、体力試験の出来は、正直そんなに良くなかった。はっきり言えば、下の方だったんです。それでも、ちゃんと受かっている。
なぜか。僕の予想では、①救命士の資格を持っていたこと、②面接での受け答えや人間性、③これまでの経歴。ここが評価されたのだと思います。体力が自慢の僕と、体力は下位でも受かった同期。この対照的な2人がそろって合格している時点で、「体力は合否に直結しない」と言えるんじゃないでしょうか。
部署によって、求められる体力はまるで違う
そもそも消防といっても、部署によって求められる体力はまったく違います。
体力が必要なのは、火災出動、救助、そして救急のような現場の仕事。特に救急は、夜通し出動することもあるので、体力がものを言います。
一方で、予防課や総務課のように、事務仕事が中心の部署もあります。ここでは、そこまでの体力は求められません。つまり、現場仕事と事務仕事の違いですね。体力は、入ったあと、現場に「出動」するようになってから必要になってくるものなんです。
ただし「受かったあと」は、体力が必ず必要になる
ここまで「受かるのに体力はいらない」という話をしてきましたが、仕事をしていく上では、体力は絶対に必要になります。 ここは誤解しないでほしいところです。
まず、採用されてすぐに待っているのが消防学校です。ここでは、どうしても訓練や体力錬成が入ってきます。体力がないと、周りについていけず、かなりきつい思いをすることになる。だから、ある程度は事前に鍛えておいた方がいいのは間違いありません。
「人並み」って、どれくらい?
「人並みと言われても、基準が分からない」という人もいると思います。
目安としては、日頃からしっかり体を動かしていれば、まず大丈夫です。もし学生時代に部活をやっていた人なら、その頃の体力が残ってさえいれば、間違いなく問題ないと思います。
ですので、「体力に自信がないから消防士は無理かも」と諦める必要は、まったくありません。まずは教養試験と面接の対策に力を入れつつ、体力は普段から少しずつ整えていく。それで十分です。
体力試験で出る種目と、直前にやっておくこと
ここからは、これから受験する方に向けて、もう少し具体的な話をしておきます。
まず大前提として、体力試験の種目は消防本部ごとに違います。 必ず、志望先の募集要項で確認してください。そのうえで、比較的よく見かけるのは、握力・上体起こし・反復横跳び・立ち幅跳び・長座体前屈といった、いわゆる体力測定でおなじみの種目です。加えて、持久走やシャトルランのような持久系の種目が入ることもあります。
ここで大事なのは、種目を知っておくだけで、当日の焦りがかなり減るということです。何をやらされるか分からないまま本番を迎えると、それだけで実力が出せません。逆に、事前に一度でも同じ種目をやっておけば、自分のペース配分が分かります。
そのうえで、直前期におすすめしたいのはこの3つです。
- 週2〜3回、20〜30分でいいので走る。持久系の種目は、直前の詰め込みが一番効きにくいので、早めに始めておく
- 本番と同じ種目を、一度は通しでやってみる。記録より「順番と感覚」を体に入れるのが目的
- 前日は追い込まない。疲労を残したまま本番に行くと、ケガのリスクだけが上がります
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それと、意外と見落とされがちなのがケガをしないことです。体力試験で無理をして足を痛めてしまえば、その後の消防学校にも響きます。試験当日は全力で構いませんが、そこに至るまでの準備で自分を壊さないでください。
愛知県で受ける方へ。どの消防本部を受けるかで、試験も、入ってからの環境も変わります。どこを受けるべきかは、実名を出さないと意味のない話なので、有料の記事にまとめました。
▼受けるなら、ここだと思う5本部
愛知県で本当に受けるべき消防本部、元消防士が実名で5つ選びました
▼逆に、僕ならすすめない5本部
愛知県で受けない方がいい消防本部、元消防士が実名で5つ書きました
結局、いちばん時間をかけるべきなのは教養試験と面接
もう一度だけ、大事なところを繰り返します。
体力に不安がある人ほど、つい体力づくりばかりに時間を使ってしまいがちです。気持ちはよく分かります。でも、合否を分けるのは教養試験と面接です。ここに一番多くの時間を配分してください。
特に面接は、「なぜ消防士になりたいのか」を自分の言葉で語れるかどうかがすべてです。自分がこれまで何をやってきたのか、そこで何を考えたのかを掘り下げていく作業は、時間がかかります。だからこそ、早く始めた人が強い。
体力は、日々の生活の中で少しずつ整えていけばいい。あなたの挑戦を、心から応援しています。
よくある質問
Q. 運動部の経験がまったくありません。それでも消防士になれますか?
A. なれます。体力試験で見られているのは「人並みの体力があるか」であって、競技レベルの能力ではありません。ただ、採用後の消防学校では訓練や体力錬成が続くので、試験対策と並行して、走る習慣だけは早めに作っておくことをおすすめします。
Q. 体力試験の成績がよければ、教養試験の点数をカバーできますか?
A. 基本的にはできないと考えたほうがいいです。僕の実感でも、評価の中心は教養試験と面接でした。ただし配点や評価方法は消防本部によって異なるので、志望先の募集要項を必ず確認してください。
Q. 試験までにどれくらい体を鍛えておけばいいですか?
A. 「日頃から体を動かしている状態」を維持できていれば十分です。週に2〜3回、20〜30分程度のランニングと、上体起こしなどの自重トレーニングを続けておけば、人並みのラインは問題なく超えられると思います。追い込みすぎてケガをするほうが、よほど大きな損失です。
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最後まで読んでいただきありがとうございました。
元消防士のトラックドライバー🧑🚒🚚


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